HSK5級のリスニング対策をしていて、こんな悩みはありませんか?
- 単語は見ればわかるのに、音になるとスピードについていけない。
- 前半を聞いている間に後半が流れてしまい、記憶が追いつかない。
- 「えっと、今の意味は…」と考えているうちに次の問題が始まってしまう。
実はこれ、あなたの耳が悪いわけではありません。 原因はたった一つ。「中国語を一度日本語に翻訳してから理解している(脳内変換)」という思考の癖です。
この記事では、HSK5級合格、そしてその先の医療通訳を目指す私が実践している、「日本語訳の癖」を強制的に止めるための矯正トレーニングをご紹介します。
✔ 原因解明: なぜ「日本語訳」をするとHSK5級のスピードに勝てないのか?
✔ 矯正法①: 単語を「文字」ではなく「映像」で捉えるイメージ思考
✔ 矯正法②: 思考の隙間を埋める「リピーティング」の正しいやり方
✔ 本番対策: 選択肢の先読みで「メモ」を取ってはいけない理由
1. なぜ「日本語訳」をすると間に合わないのか?
私たちの脳内では、外国語を聞くときに以下のプロセスが行われています。
- ❌ 悪い例(翻訳癖あり)
- 音を聞く(A)
- 日本語に訳す(B) ⬅︎ ここに0.5秒かかる!
- 意味を理解する(C)
この「B(翻訳)」にかかるわずか0.5秒のタイムラグ。 日常会話なら問題ありませんが、容赦なく進むHSK5級の放送では、この遅れが積み重なって「あ、聞き逃した!」というパニックを引き起こします。
合格するためには、以下の思考回路を作る必要があります。
- ⭕️ 良い例(直感理解)
- 音を聞く(A)
- 情景・イメージが浮かぶ(C) ⬅︎ ダイレクト!
この「A⇨C」の回路を作るための具体的なトレーニングが、次の2つです。
2. 【矯正法①】単語を「絵」で保存するイメージ思考
まず、単語帳を見るときに「日本語訳」を覚えるのをやめましょう。
その代わりに、風景・光景を脳内に浮かべるイメージです。
具体的なやり方
竞争(jìngzhēng)- ❌ 「競争する」という文字
- ⭕️ 「ライバルと必死に走っている映像」
办理(bànlǐ)- ❌ 「処理する、取り扱う」という文字
- ⭕️ 「役所の窓口で、書類にハンコを押している手元の映像」
ドラマや映画を見るときも同じです。字幕(漢字)を追うのではなく、「音」と「役者の表情・動作」をセットで脳に焼き付けます。
これを繰り返すと、办理という音が聞こえた瞬間に、役所の映像がパッと浮かぶようになります。
これが「翻訳なし」の状態です。
3. 【矯正法②】思考の隙間を埋める「リピーティング」
「わかってはいるけど、つい訳しちゃう……」 そんな頑固な翻訳癖を治す荒療治が、リピーティング(復唱)です。
シャドーイングとは違い、「一度音声を止めて、直後にそっくりそのまま真似する」トレーニングです。
なぜリピーティングが効くのか?
- 日本語が入る隙がない: 聞いた直後に同じ音を出そうと必死になるため、脳が「日本語に訳している暇」がなくなります。
- 音の保持力が上がる: 「音をそのまま一時保存する」能力が鍛えられるため、HSKの長い問題文でも記憶が飛びにくくなります。
実践ステップ
- 5〜7文字の短い文を聞く。
- 一時停止する。
- 「意味」ではなく「音(リズム・声調)」を完全にコピーして発音する。
- 言えたら、初めて意味を確認する。
ポイントは、「復唱中は意味を考えないこと」。「音のコピーマシン」になりきってください。
4. 【本番対策】選択肢の「先読み」を変えよう
最後に、試験本番ですぐ使えるテクニックです。 問題が流れる前の「選択肢の先読み(プレビュー)」。ここで選択肢の横に「日本語訳」を書いていませんか?
それをやると、放送中も日本語を探してしまいます。今日から変えましょう。
- ❌ 日本語を書く (例:
会议室の横に「会議室」とメモする) - ⭕️ 「状況」を予測して◯をつける (例:
会议室商量经理などの単語を見て、「あ、ビジネスの場面だな」と脳内でセットするだけ)
キーワードから「場面(オフィス?学校?病院?)」さえ予測できていれば、日本語に訳さなくても内容は頭に入ってきます。
まとめ:「日本語に訳して考える」から、「イメージ」への変換へ
HSK5級のリスニングは、単語量だけでなく「処理速度」の勝負です。
- 単語は「文字」ではなく「映像」で覚える
- リピーティングで「日本語を挟む暇」を消す
- 本番は日本語メモを取らず、「場面」を予測する
この3つを徹底すれば、今まで「速すぎる!」と思っていた音声が、不思議とゆっくり聞こえる瞬間が必ず来ます。
「日本語訳の癖」を卒業して、ネイティブと同じ耳を手に入れましょう!
